2023年11月2日木曜日

入荷済みの本の「商品編集」方法

 この「商品編集」ページまでたどり着いてください。(たどり着けない場合はこの記事の下の方を見てください。)


入荷済みでも一部の修正は可能です。(修正できない部分は表示色が薄くなっていて、さわれません。)

修正できるものは以下の4つだけです。その他の修正はスタッフに相談すること。

(1)書影画像。(ゴミ箱マークで消してから、「画像を選択」する。)

(2)「その他の画像」の追加

(3)「商品の説明」の内容。

(4)「オンライン販売」するかしないか。

最後に「更新する」を押すのをお忘れなく!



付録:「商品編集」ページまでたどり着く方法

(1)自分の棚主ページにログインする。


(2)「管理」をクリック。


(3)「商品」をクリック。

(4)個別の商品、この例だと『日々我人間』をクリック。

(5)すると、「商品編集」ページに行けます!



2023年2月28日火曜日

PASSAGEでは毎日が移動祝祭日


(PASSAGE開店一周年記念エッセイ)


雑司が谷の古本市の楽しい一日

2019年11月秋晴れの美しい一日を雑司が谷・鬼子母神みちくさ市で古本を売って過ごしました。ALL REVIEWSで一緒に校正ボランティアをやっていた仲間3人と一緒です。私は一箱古本市には初めての参加でした。一箱古本市センパイのNさんに教えてもらい、ボール紙に看板を書き、本を箱にならべ、本の目録を書きました。

この手はSさんです。勝手に使ってすみません。

ぼちぼちとしか売れないので、店番は他の人にやってもらい、ALL REVIEWSのチラシを配りがてら他の売り主の「お店」を見て歩きます。はじめてお会いしましたがすぐ誰か推測できてしまった、貫禄たっぷりの杉江松恋さんも参加されており、星新一の『進化した猿たち』を文庫本3冊セットで売っていただきました。他にも数冊購入し、自分の店にもどり、自分の本の販売高とくらべるとかなり赤字です。交通費や古本市参加費(2000円)などもかかるので、完全赤字なのですが、これがさっぱり苦にならないのはなぜだろうと考えました。本をおすすめするときの会話が楽しいし、買っていただくと天に登るように嬉しいのです。

残った本は、池袋駅近の古本屋さんに引き取ってもらい、皆で喫茶店で反省会をして帰りました。自分のおすすめの本が売れたときのなんとも言えない喜びを感じた経験は、その後に影響を与えたと、今あらためて思っています。


PASSAGE by ALL REVIEWSの誕生

校正ボランティアをやるとともに、ALL REVIEWS友の会にも参加し、メルマガを出してみたり、読書会をやったりしていました。友の会のなかでは活発なメンバーだったのです。この引っ込み思案の私がどうしてしまったのか。本のことを考えるのが楽しいし、読書の範囲が広がるのがわかって感激するからでしょう。

時々、友の会のミーティング(いわゆるオフ会)があり、これにも欠かさず参加していました。そのなかで、会員も集まれる本棚付きシェアスペースが欲しいという話が出るようになりました。それが昔から好きな神保町なら最高だと私は思っていました。でもシェアスペースを自前で持つのは、採算の面で難しいゆえに夢物語だろうと思っていました。

2021年の秋口に、ALL REVIEWS株式会社社長のユイさんから、手頃な物件がすずらん通りに見つかったというお話があったのですが、そのときもまだ半信半疑でした。ところが2021年11月ごろ、新年の早い時期に共同書店を開店すると伝えられて、驚きました。

年明け1月の寒い中、お願いして工事中のお店を見せていただきました。まだ単なるコンクリートの長い箱です。ここに書棚が、300以上もできる、しかもパリのパサージュ風の瀟洒な内装になるとは信じられませんでした。設計図をみせていただいても、ピンときません。

正式開店は3月1日になり、毎日PASSAGEにお手伝いに通い、開店準備に明け暮れました。友の会メンバーが何人もお手伝いし、皆と高校文化祭前日のようだねと面白がったものです。

2月末まだスカスカの私の棚

コロナ禍もあり、慣れない作業もあり、かなりヒロウコンパイしながら開店を迎えます。開けてみると、かなり順調に営業が続きます。私がもっとも危惧していたのは、棚主さんが集まるのかと言う事でしたが、急速に棚が埋まっていきます。店主=社長のユイさんの手腕です。

私も棚をひとつ申し込み、棚主をやりながら、店の営業もお手伝い(バイト)させていただくことになりました。行くたびに棚主さんが増えていくのが目に見えて、嬉しくなりました。


PASSAGEでは毎日が移動祝祭日

PASSAGEの構想は鹿島茂さんが早くから持っておられたと聞いています。特にいま心に残っているのは、本を消費財としてでなく、長く使える耐久消費財として扱おうと言うことです。(古)本には一冊一冊に価値があり、相対取引でやりとりするときの価格はは売り手と買い手の間で決まります。売り手はその本の良さを説明し、買い手は納得すれば買い求める。価格よりも、当事者にとっての本の価値が大切なのです。

鬼子母神での古本市で経験したのもこれと同じでした。杉江松恋さんは『進化した猿たち』を面白いぞとおっしゃり、私はそれに納得して読みたくなって本をいただいたのです。価格(安かったのですが)は二の次でした。

この本の受け渡しのやりとりの際に、本の価値が相手に伝わったと感じる瞬間があり、売り手も買い手もこよない快楽を感じる。これが楽しみなのです。古本市も共同書店もどちらも、この楽しみを味わえる今の世の中ではあまりない、貴重な「祝祭」の場所なのです。

PASSAGEの良いところは、本の受け渡しが継続的におこなえて、棚主と買い手の楽しみが長く続くことです。ヘミングウェイの本の題名の表現をかりると、PASSAGEでは毎日が移動祝祭日です。

この祝祭を毎日味わえるなら、棚家賃(私の場合6400円ほど)は、驚くほど安いといっていいでしょう。

今年1月の棚の様子

(終わり)


あとがき

PASSAGEには、「Books 移動祝祭日」という書棚があります。このつたない文章を書いてみてあらためて棚主さんの見識に感服しました。素晴らしい!

https://passage.allreviews.jp/store/Z4YSXQEY65PHVYXAEZ4ZN5OE


なお、貫禄のある杉江松恋さんの棚もあります。

https://passage.allreviews.jp/store/AEP5NAW3DMNI3AQM5FRRQRRY


こうなったら私の棚も紹介します。

https://passage.allreviews.jp/store/ZSJMWHNBS7PEHUP3UVHHTALJ